Web開発の現場に立って約15年。ここ1〜2年のAIコーディングツールの進化は、キャリアの中でも間違いなく最大の変化です。実務(PHP/Laravel)とプライベート開発の両方でAIツールを使い込んできたので、現時点での率直な所感をまとめます。
使っているツールと使い分け
現在の私の環境はこうなっています。
- エディタ内補完・エージェント:GitHub Copilot(CLI含む)
- 設計相談・コードレビュー・調査:チャット型AI(Claude等)
- 定型作業の自動化:CLI型エージェントにタスクを丸ごと依頼
選定で重視したのは利用上限とコストのバランスです。エージェント型ツールは強力ですが、ヘビーに使うと上限に当たりやすい。業務でメインに据えるツールは「日常的に叩ける回数」で選びました。
実際に変わったこと
1. 「書く時間」より「読む時間」が増えた
コードの初稿はAIが書き、人間はレビューと修正に回る。この比率の逆転が一番大きな変化です。15年分の「コードを読む力」が、むしろ以前より価値を持つようになりました。
2. 調査コストが激減した
古いLaravelプロジェクトのアップグレード調査、非推奨APIの置き換え、正規表現の解読。以前なら半日かかった調査が数分で終わることがあります。
3. 「とりあえず作ってみる」の敷居が下がった
家族用のLINE Botを個人開発したときは、Node.jsとLINE Messaging APIという普段の業務スタックと違う構成でしたが、AIの支援でほぼ詰まらずに完成しました。専門外の領域に踏み出すコストが劇的に下がっています。
一方で、変わらないこと
- 要件を言語化する力:曖昧な指示からは曖昧なコードしか出てこない
- 設計判断の責任:AIは選択肢を出すのは得意だが、そのプロジェクトにとっての正解は人間が決めるしかない
- セキュリティと品質の最終責任:生成コードの脆弱性チェックは必須
ベテランこそAIを使うべきだと思う理由
「AIに仕事を奪われる」という議論をよく見ますが、現場感覚では逆で、経験者ほどAIの出力の良し悪しを即座に判定できるため、レバレッジが大きい。ジュニアが1.5倍になるところ、判断力のあるエンジニアは3倍にも5倍にもなる印象です。
まとめ
- コーディングの主戦場は「書く」から「レビューして方向づける」へ
- ツール選定は性能だけでなく利用上限・コストで現実的に
- 経験に裏打ちされた判断力は、AI時代にむしろ価値が上がる
今後もツールのアップデートに合わせて、実務目線の検証記事を書いていく予定です。


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