2026年4月、兄弟2人で合同会社を設立しました。会社員を続けながらの、いわゆる「サラリーマン法人」です。
設立そのものの情報はネットにあふれていますが、実際にやってみて痛感したのは「登記が終わってからが本番」だということ。この記事では、設立前に知りたかった「設立後の手続きの全体像」を、実体験ベースでまとめます。
なぜ合同会社にしたのか
株式会社ではなく合同会社を選んだ理由はシンプルで、コストです。
- 設立費用:株式会社 約20〜25万円 / 合同会社 約6〜10万円
- 決算公告義務:株式会社 あり / 合同会社 なし
- 役員任期:株式会社 あり(重任登記が必要)/ 合同会社 なし
対外的な信用度では株式会社に劣ると言われますが、Webメディア運営やコンテンツ制作が主目的なら、取引先に法人格の種類を気にされる場面はほぼありません。
設立後にやったことリスト(時系列)
実際に私がやった手続きを時系列で並べます。想像の3倍ありました。
1. 税務関係(設立から2〜3か月以内)
- 法人設立届出書(税務署・都道府県税事務所・市区町村)
- 青色申告の承認申請書(設立から3か月以内。忘れると初年度の赤字繰越ができない)
2. 社会保険(これが一番の山場)
役員報酬を出すなら、たとえ月数万円でも社会保険の加入義務があります。私は年金事務所で新規適用の手続きをしました。
- 健康保険・厚生年金保険 新規適用届
- 被保険者資格取得届
- 毎年7月の算定基礎届(e-Govで電子申請できます)
会社員との二刀流の場合、本業の会社と自分の法人の両方で社会保険に加入する「二以上事業所勤務」の扱いになるケースがあり、ここは事前に調べておくことを強くおすすめします。
3. 役員報酬の決定
役員報酬は「定期同額給与」といって、期首から3か月以内に決めたら原則1年間変えられません。うちは固定費を抑えるため、低めの金額でスタートしました。金額設定は社会保険料と法人税・所得税のバランスで決まるので、シミュレーションしてから決めるのが正解です。
4. GビズIDの取得
行政手続きの電子申請に使うIDです。社会保険の届出や補助金申請で必要になるので、早めに取っておくと後がラクです。
5. 法人銀行口座の開設
法人口座の開設では、設立直後の小さな会社ほど「事業実態の確認」を丁寧に見られます。だからこそ、申し込み前に事業内容がひと目で伝わる状態を整えておくことが大切だと感じました。
対策として有効なのは:
- 事業内容がわかる自社サイト(会社概要・事業内容を明記)
- 事業計画書(サービス内容・価格・売上計画まで具体的に)
- 実際に事業が動いている証拠(コンテンツの公開、契約書や請求書など)
「登記は済んだけど実態はこれから」で止めず、先に事業の見える化を進めておくことが、スムーズな口座開設につながると実感しています。
かかった費用まとめ
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 定款作成・登録免許税 | 約6万円〜 |
| 法人印鑑セット | 数千円〜 |
| バーチャルオフィス/自宅登記 | 0円〜(自宅登記なら無料) |
| 会計ソフト | 月2,000〜3,000円程度 |
まとめ:小さく始めるなら合同会社は良い選択
- 設立コストは株式会社の半分以下
- ただし設立後の手続き(税務・社保・口座)が本番
- 銀行口座開設のために「事業の見える化」を最初から意識する
次回は、法人口座の審査に向けて実際に用意した資料について書く予定です。
※本記事は執筆時点の制度にもとづく体験談であり、税務・社会保険の正確な取り扱いは税理士・社労士等の専門家や所轄官庁にご確認ください。


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